こんにちは、ブログの管理人です。
今回の記事は日本のコメ政策に関して
“市場化”に絞って記事にしました。
前政権からの引き続き懸案事項である
コメ高騰問題の見方の一つになればと
思います。参考になさって下さい。

今、日本の米政策はどこへ向かっているのか
日本の米づくりは、
これまで長いあいだ政府が大きく関わってきました。
しかし近年は、「市場の力」、
つまり需要と供給にまかせる方向へと変わっています。
では、この“市場化”はうまくいっているのでしょうか?
米価は安定し、農家は安心して米づくりができているのでしょうか?
この記事では、その答えを一緒に考えていきます。
日本の米政策の大きな転換点
● 食管法時代:国が米を管理していた時代
戦後しばらくは、国が米の買い取り価格を決め、
流通も管理していました。米価は安定しましたが、
国の負担はとても大きく、仕組みも複雑でした。
● 1995年:「食糧法」へ。ルールが緩やかに
米の流通や販売が少し自由になり、
徐々に市場の動きが反映されるようになりました。
● 2018年:減反政策の終了で市場化が加速
「作付けを減らすことで生産量を調整する」
減反が廃止され、農家自身がどれだけ作るかを決める形に。
ここから「完全に市場に委ねる流れ」が強まりました。
なぜ“市場化”が進められたのか?
市場化の目的は、おおまかに次の3つです。
① 需要にあわせた生産にするため
作る量が実際の消費に合っていれば、
ムダが減ると言われました。
② 農家の自由と競争を高めるため
地域ごとの工夫や新しい品種づくりを促したい、
という意図があります。
③ 国の負担(税金)を減らすため
米価維持のための補助金を減らす狙いもあります。
こうして、日本の米づくりは「国が調整する仕組み」から
「市場の動きを重視する仕組み」へ移り変わっていきました。
市場化によって、現場では何が起きたのか?
● 米価の変動が大きくなった
減反がなくなったことで生産量が増え、
米価が下がりやすくなりました。
とくにコロナ禍では、外食向けの需要が大きく減り、
米価が急に下がるという問題も起きました。
● 生産量の調整が難しくなった
地域によって「もっと作りたい」「作る量を減らしたい」と
判断が分かれ、生産量がまとまりにくくなっています。
その結果、十分な調整ができず、
供給が多すぎる年が目立つようになりました。
● 農家の収入が不安定に
市場にゆだねるということは、
価格が不安定になる可能性がある、ということです。
大きな農家は対応できますが、小さな農家ほど、
米価が下がった年の影響を強く受けます。
● 良い影響もある:品質向上やブランド化
一方で、競争の中から「おいしさ」を追求した産地や品種も増え、
ブランド米の開発は進んでいます。
「つや姫」「ゆめぴりか」などはその代表例です。
市場化は失敗?成功?どう評価する?
どちらか一方だけでは語れません。
ポイントごとに見ていきましょう。
● 米価の安定性
市場に任せると、
天候や需要の変化に敏感に反応するため、
どうしても価格は変動しやすくなります。
国の備蓄制度では、
完全に安定させるのは難しいのが現状です。
● 農業の体質改善
一部の地域では規模拡大が進みましたが、
全国的に見るとまだバラつきが大きいです。
すべての地域が「市場競争に強い農業」
になったとは言えません。
● 国の負担は減ったのか
補助金の種類は変わりましたが、
別の支援策が増えているため、
国の負担が劇的に減ったとは言えません。
つまり、市場化には「成果」と「課題」の
両方があるということです。
海外と比べると見える日本の特徴
アメリカやヨーロッパも市場化を進めていますが、
同時に強力な補助政策があります。
日本はそこまで手厚くないため、
農家が市場の変動を一身に受けやすいという特徴があります。
「市場化だけでは農家を守れない」というのは、
世界的にも共通の課題なのです。
これから“市場化”を成功させるために必要なこと
今後、日本の米づくりがより安定して続いていくためには、
次のような取り組みが重要になります。
・需要と生産をうまく調整する仕組みづくり
・中山間地域など、米づくりが大変な地域への支援
・ブランド米・輸出向け米など、付加価値の高い米の育成
・データやAIを使った、より効率的な米づくり
・市場と政策をうまく組み合わせる「共存型」の考え方
市場だけに任せるのではなく、
適度な政策を組み合わせる形が現実的といえます。
おわりに:市場化は“部分的成功”、でもまだ道半ば
米政策の市場化は、たしかに良い面もありますが、
まだ課題も多く残されています。
米価の安定、生産の調整、農家の生活など、
どれをとっても解決すべき問題は山積みです。
それでも、今の状況を知り、
これからの方向性を考えることは、
私たちの食の未来を守ることにつながります。
あなたは、どのような米づくりの形が良いと思いますか?
これからも、一緒に考えていきましょう。
